キーレスエントリーとは非常に便利なものですが、正しく管理しなければ思わぬトラブルを招くこともあります。最も多い問題は、やはり電池切れです。多くのリモコンはボタン電池で動いていますが、その寿命は一般的に一、二年程度とされています。ある日突然、ボタンを押しても反応しなくなったとき、それが単なる電池切れなのか、あるいはシステム自体の故障なのかを判断するのは難しいものです。そのため、定期的に電池を交換する習慣をつけることが大切です。また、キーレスエントリーとは電波を利用する装置であるため、強い電磁波を出す電子機器の近くや、テレビ塔の周辺などでは反応が悪くなることがあります。さらに、最近では「リレーアタック」と呼ばれる、スマートキーの電波を中継して車を盗む手法が問題視されていますが、従来のボタンを押すタイプのキーレスであれば、そのリスクは比較的低いとされています。それでも、不用意にボタンを押してしまい、目が届かない場所で解錠されたまま放置してしまうことは避けなければなりません。もし反応が鈍いと感じたら、リモコンを頭に近づけて操作すると、人体がアンテナの役割を果たしてわずかに距離が伸びることがありますが、これはあくまで応急処置です。キーレスエントリーとは、私たちの信頼に応えてくれる相棒のような存在です。日頃のメンテナンスを怠らず、予備の電池を準備しておくといった小さな配慮が、いざという時の立ち往生を防ぐ鍵となります。